
◇ 職人の鼓動が響く
—京鹿の子絞り、未来への一粒
昭和14年創業。「加藤絞り下絵」を礎に、二代にわたり育まれた京鹿の子絞り。その緻密さと、染められていく布の鼓動に胸が高鳴る。
手に取る度、職人の手がこの世に一粒一粒の美を打ち込んでいるのだと実感する。

◇ ”神業”の瞬間
—本座絞りの秘密
下絵も青花も不要、まさに”指先の魔術”
青花点も図案もなしで、本座絞りは職人の想像力と指先だけで紡がれる。
60歳でも若手と称される匠が織りなす、その技術はまさに”神業”と呼ぶにふさわしい
「乱れ本座絞り」のグラデーションは一工程に3年以上糸の巻き方や絞りの順序で、まるで筆で描いたような躍動感が現れる。

◇ 伝統を繋ぐ糸と、その違い
京都と名古屋、それぞれの”鹿の子”の妙
京鹿の子絞りは、絹糸を7~8回巻き、道具に頼らず指先で絞る伝統。
対して、有松鳴海絞り(名古屋絞り)は木綿糸を4回。
道具を使うことで実現される絞りが異なる趣を生む。
◇ 京鹿の子絞り—8つの工程をライブで体感

1.下張り
布を張り、糊付けで準備万端

2.図案型彫り
渋紙に図案を転写し、文様を”写す”匠の腕

3.絵刷り
木ロウ→青花→刷毛で正確に美を刻む

4.総括【疋田絞り】
絹糸を巻き、指だけで粒を絞る

5.総括【横引絞り】
針を使い、木綿糸で布を引いて括る

6.漂白
絞った布を丁寧に洗い上げる工程

7.染め分け(桶絞り・帽子絞り)
大胆なグラデーションや模様を創出

8.糸解き
糸を外し、最後まで布を壊さない繊細な作業

◇ なぜ、一粒ずつなのか
「江戸・安土桃山時代からの息吹を受け継ぐ」本座絞り。
図案や青花がなくても、美は命を宿す。
熟練の指だけが描く穏やかな躍動と品格の融合。
それは、日本が誇る「生きた宝」である。
◇ 今だから伝えたい、継承への誓い
希少技術の継承
60立の技が可能な職人はわずか数名。
後継者不足が大きな課題に。
希少技術の継承
60立の技が可能な職人はわずか数名。
後継者不足が大きな課題に。
◇ 布から紡ぐ、伝統の物語をあなたに--
手にした瞬間、あなたの中にもきっと響く。
職人の鼓動、一粒一粒に詰まった「時間と魂」の世界。京鹿の子絞りが紡ぐ、日本の"美の原点"をまつかわやで確かめて下さい。
—まつかわや

















